🏡現場監督日記|#10
“選ばない”って選択が、満足度を上げる?——家づくりの終わりに見えた、本当のスタート地点。
この日記も、気づけば10話目。
今日のテーマは、もしかするとこのシリーズの“本題”かもしれません。
家づくりを始めた頃のことを思い出すと、
「外観はこうしたい」「キッチンはこのメーカー」「この間取りがかっこいい!」
そんなふうに、見れば見るほど“こだわり”が増えていく日々でした。
実は、僕もそのひとりでした。
🧱全部自分で決めて、最高の家を建てるはずだった
当時の僕は、現場監督という立場もあり、
「せっかくだから完璧な家を建てたい!」という思いでいっぱいでした。
全部選んで、全部盛り込んで、理想を叶えるぞ——そう思ってたんです。
でもあるとき、ふと立ち止まったんですよね。
「そもそも、なんで家を建てるんだっけ?」
👨👩👧👦帰る場所は、“暮らしのため”につくるもの
答えはシンプルでした。
家族のため。
そして、自分が素になれる、落ち着ける場所がほしかったんです。
もちろん、性能やランニングコストも大切。
太陽光や蓄電池、空気環境…そこはプロとしてきちんと考えました。
でも、いちばん大事にしたのは、
「その家でどう暮らせるか?」を想像できるかどうか。
🏠選ばないことで、見えてくる“ちょうどよさ”
その視点で家を見てみたら、
自然と視界に入ってきたのが規格住宅でした。
“これでいいや”じゃなくて、
“これがいい!”と素直に思えたんです。
選ばないことで、暮らしの輪郭がクリアになった気がしました。
むしろ“選ばなかったからこそ、ブレなかった”という実感があります。
💬妻のひとことが、すべてを物語ってた
ちなみに妻にはこう言われました。
「現場監督で、設計も営業も全部あんたでよかったわ〜
楽だったし、満足してるし。」
……たぶん、ほんとにそう言ってたと思います。たぶん。笑
🔁追伸:価値観は、暮らしによって変わっていく
最後に、もうひとつだけ。
家を建てる前、妻はこう言ってました。
「窓を開けない生活なんて意味がわからない。絶対開けるし!」
……あれから2年。
今では一度も窓を開けず、
「窓を開けるなんて、逆に愚かかもね」って、さらっと言ってます(笑)
暮らしが変わると、価値観も自然と変わる。
それもまた、家のチカラなんだなって思います。
☕今日のひとこと
完璧な家を追いかけるより、
“この暮らしでよかった”と思える毎日を大切にしたい。
それが家づくりのゴールであり、
本当の意味での「はじまり」なのかもしれません。
📚10話お読みいただき、ありがとうございました!
この現場監督日記が、
あなたの家づくりの“ヒント”になれたなら、とてもうれしいです。